睡眠時無呼吸症候群

睡眠時無呼吸症候群とは

「睡眠時無呼吸症候群」とは、読んで字のごとく、『眠っている時に呼吸が止まってしまう病気』です。英語名の"Sleep Apnea Syndrome"の頭文字をとって、「SAS」とも呼ばれます。睡眠時無呼吸症候群の医学的な基準としては、10秒以上呼吸が止まった(気流停止)状態を無呼吸として、無呼吸状態が

  1. 一晩に30回以上
  2. 1時間あたり5回以上

のいずれかの発生です。自分の寝ている状態をしっかり把握している人は少ないので、今認識されている「睡眠時無呼吸症候群」患者のほか、ご本人の自覚のない患者様が多くいると想定されています。

睡眠時無呼吸症候群の原因

人が眠っている時に呼吸が止まってしまう要因には、大きく2つあります。

  • 気道が物理的に狭くなり、呼吸が止まってしまう閉塞性睡眠時無呼吸(OSA)
    物理的に気道が狭くなるのには、主にその人の骨格が影響します。
    たとえ体重の増加などで身体の容積が増えても、そもそも骨格が大きければ気道が狭くなることはあまりありません。問題なのは、骨格が小さい人です。特に顎が小さいと言われる人は骨格が小さい傾向にあります。
  • 呼吸中枢の異常による中枢性睡眠時無呼吸(CSA)
    こちらは、脳の中の呼吸を司る延髄から呼吸の指令が出なくなる異常により起こるものです。閉塞性睡眠時無呼吸症候群(OSA)とは違い、身体の部位には何も異常はありません。気道も開いた状態にあります。一方で、OSAのように呼吸しようとする動きが見えないのがCSAの最大の特徴です。

健康への影響

そもそも、人がなぜ寝るかというと、日中活動した心と身体をリフレッシュさせるためです。睡眠時無呼吸症候群を引き起こすと、そのリフレッシュ中に呼吸を止めてしまいます。すると、身体に回る酸素量が減り、心拍数が上がり、本来ならリフレッシュするはずの心に身体に、大きな負担をかけてしまいます。
その結果、日中の倦怠感、強い眠気、集中力の低下などが起こってしまいます。
最近の研究では、心疾患や脳疾患、高血圧、糖尿病などの生活習慣病を併発したり、突然死の原因になる可能性があるということも明らかになってきています。
もし睡眠時無呼吸の疑いがある場合は、できるだけ早く対処していく必要があります。

診断の方法・流れ

睡眠時無呼吸症候群の診断方法と流れは次のようになります。

  1. 問診
    普段の生活状態の把握から診断は始まります。既往歴や健康状態、昼間の強い眠気、睡眠中のいびきの有無などをお聞きします。
  2. 睡眠状態の「検査」
    検査方法としては、以下の2通りがあります。
    • 簡易検査(自宅で行える検査)
      簡易アプノモニターと呼ばれる、睡眠時無呼吸症候群の測定機器を持ち帰り、自宅で就寝する際に装着して就寝します。その後、院内で解析をしてもらいます。
    • 精密検査(病院に1泊して行う検査)
      病院に泊まることになるので、時間的な負担は増えます。ただ、簡易検査よりも詳細に、睡眠と呼吸の「質」を調べられる検査です。

いずれも痛みなどは伴わず、身体にはほとんど負担にならない診断方法です。ですので、お気軽に診断を受けることができます。

治療法・対策

睡眠時無呼吸症候群の大きな原因の一つは肥満があります。治療の前提として、根本的な生活習慣の改善を図る必要があります。

それを前提とした上で、治療法としては、3つの方法があります。

  • CPAP療法
    CPAP療法とは、「経鼻的持続腸圧呼吸療法」という英語の頭文字をとっています。鼻から常に空気を送り続けて気道が開いている状態にして、いつでも呼吸できる状態にする治療法です。
    空気を送るためのマスクを装着して寝ることになるので、不安を持つ人もいます。ですが重要なのは、健康的に眠ることができているか否かです。それほど強い空気が送られるわけではないので、安心して治療を受けてもらえると思います。
    睡眠時無呼吸症候群で、欧米、日本で最も普及している治療法です。
  • マウスピース
    こちらの治療法は、マウスピースを用いて下あごを上あごより前に出るよう固定して気道を広く保ち、いびきや無呼吸の発生を防ぐ治療法です。
    マウスピースをつけるだけ、ということで楽に治療できると感じられると思いますが、一方でマウスピース治療の効果があるのは比較的症状が軽いものに限定されるというのがあります。重症患者にとっては効果がないこともありますので、主治医とよく話し合った上で治療法を決定していくようにしましょう。
  • 外科的手術
    睡眠時無呼吸症候群の原因がアデノイドや扁桃肥大の場合は、摘出手術をすることが有効なこともあります。
    ただ、治療の効果があまり有効でなかったり、何年か後に手術部位がケロイド化して症状が再発することも考えられなくはありません。
    根治療法にはなりますが、治療の持続性という部分では、効果が高いというわけではないかもしれません。
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